白馬三山は花盛り

Tekapo

2013年08月11日 21:09

8月10日、出張先の富山からの山登り、今度は白馬三山へと行くことに。














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白馬岳といえば、大雪渓。

雪面を吹き渡る風は涼風なので、暑さを感じるとこなく登れるだろうと思い、

計画に至った。

そして雪渓の上部にはお花畑。

白馬三山の白馬槍ヶ岳から槍温泉にかけての大出原にも

一面のお花畑があるので、今回は久しぶりのデジタル一眼を装備した。

コースは猿倉-大雪渓-白馬岳-杓子岳-白馬槍ヶ岳-大出原-槍温泉-猿倉 








「山と高原地図」ではコースタイム15時間であるが、日帰り装備で

コンロや食器も持たないので、ザック重量はカメラ・アイゼンを入れても10kg以下。

目標所要タイム12時間だ。






登山口である猿倉にはAM0:00ちょうどに到着。

なんと富山市内からなら2時間少しなのだ。

この時間は、大阪の自宅から奈良・大峰へ行く時の所要時間と同じ。

富山に住んでいると、北アルプスが十分日帰りで楽しめるのである。

少し車の中で仮眠し、

AM3:15 猿倉出発。






しばらくは真っ暗な中を林道歩き。

やがて登山道に変わってしばらくするとお出迎えの標石。


AM4:00 白馬尻到着













ここから少し登れば雪渓に降り立つ。

軽アイゼンを富山に持ってこなかったので、10本爪アイゼンを装着。






早朝の雪渓は凍っている箇所が多く、逆に10本爪の方が有効だったようだ。

アイゼンの爪がよく雪面に食い込む。

先週の長次郎谷よりも雪の締り具合がいい感じ。






雪渓にはルートの目印として旗竿に赤いリボンや、紅ガラが撒いてあるのだが、

暗いためにそれが確認出来ない。

とりあえず、雪渓の真ん中を登っていくと・・・・

斜めに走る深いクレバス出現。











先週の悪夢が蘇ってくる。

そのクレバスの幅は雪渓の端から端まであるようで、

越えていけそうな箇所が見当たらない。






そういえば、3年前に息子とここを登った時に、

しばらくは右岸のガレ場を歩いたような記憶が蘇る。

一旦雪渓を下り、右岸に寄るとなにやらルートらしきものが。

そして赤ペンキやロープも発見。

その先にも数か所大きなクレバスがあり、

暗闇での雪渓歩きは注意が必要です。













その後はいいペースで雪渓を登っていく。

















雪面を吹き渡る風が気持ちいい~

ほとんど汗をかかないで済む。

だいぶ空が明るくなってきたが、見上げる空は曇り空。













平野では連日の晴天が続いているようだが、

高所山岳地では大気の状態や湿気が多いので、

どうも天候が優れないようだ。

沸き立つ雲。













背後を振り向くと、オレンジに染まる空。














雪渓の雪面もオレンジに染まる。













美しい光景だ。







大雪渓には多くの落石。









耳を澄ませると時折、周囲の谷筋からの落石の音も聞こえる。









雪渓歩きも終わりを迎え、

AM6:05 岩室跡に到着。いいペースだ。

振り返る大雪渓














ここからはお花畑がお待ちかねです。

少しガスがかかるも、見事な咲き具合。

まず目を引くのがクルマユリ












黄色いのはミヤマキンポウゲかな













タカネナデシコ













色んな高山植物が咲いてますねぇ~













AM7:20 白馬山頂宿舎到着















AM8:05 白馬岳到着  ガスでまったく視界なし。














本来ならば、ここからの白馬三山稜線歩きが楽しみだったのだが、

あいにくのガス模様。

ひたすら歩きます。




















杓子岳周辺は小さなガレ場のトラバース。

西から吹きつける強風にガスで顔がびしょ濡れに。













ようやく見つけたコマクサ










今年は裏年なのだろうか。ここ以外ほとんど見つけることが出来なかった。










AM9:40 白馬槍温泉への分岐











ここを降りればもう一つのお花畑だ。




このあたりで朝、白馬山荘を出発した人達が多くなってきた。

皆、カメラを片手に写真撮りに忙しい。

チングルマの果穂

















風に揺れる様がいい感じなのだ





こちらのチングルマはまだ咲いている
































ハクサンフウロ










なだらかな広い斜面の一面に咲く、高山植物

なんとも美しい光景だ。

















































岩場を越えて、前方に白馬槍温泉が見えてきた。








その向こうには小日向山












雪渓にはまだ多くの雪が残り、大きなシェルンドが口を開けている。























先日、このコースから転落死亡事故があったそうだ。






















AM11:10 白馬槍温泉到着





















足湯で疲れを癒し、ラストスパートに備える。












30分の長い休憩を取り、猿倉を目指す。

AM11:40再出発。

しばらくは雪渓を下っていく。






















3年前に来たときは雪渓際の斜面を下って行ったのだが、

今年は雪の多いためだろう。

このあたりからは白馬三山がよく見えるというのだが、

わずかに稜線近くにガスがかかり、その全容は見ることが出来ない。

それでも荒々しい岩肌の斜面がアルプスらしさを思わせる。


















その後、いくつかの雪渓をトラバースし、ガレ場を過ぎる。




杓子沢のトラバースは少し緊張。






















そしてルートは樹林帯へと入っていくが、

ここからもルート沿いの花たちが見る目を楽しませてくれるのである。

















高山植物とは違い、少し背の高い草花であるが、なんとも美しい。









AM12:50 小日向コル













ここを越えればゴールも近い。





もう少し雲が取れれば白馬岳山頂が見えるのだが。












PM1:50 猿倉に戻ってきました。














11時間弱で、予想外に短時間での周回で歩くことが出来た。

稜線付近では天候も悪く、あまり景色を楽しむことが出来なかったので

時間短縮となったのだろう。






最初はコースタイム15時間のコースをどれだけで歩くことが出来るだろうかと

未知数であったが、やはり背中の荷が軽いと、足の動きもよく、

効率よく歩くことが出来たのであった。





膝についても、テーピングを施した上に、サポートタイツを履いていたので、

下山まで全くの膝痛が起こらなかった。

これはもちろん、ザックの荷が軽いことも大きく影響していることだろう。






短時間での日帰り縦走ではあったが、大雪渓、お花畑、足湯と

楽しみが多い中でのこのコース、

富山の地の利を生かした山歩きだった。


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