「笠ヶ岳」 沢登り仲間と眺める槍穂高の稜線

Tekapo

2014年07月26日 12:53

槍穂高連峰の稜線を眺望が美しい笠ヶ岳へ








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今年の夏山はどこへいこうかと考えていた。

今年の春、槍ヶ岳の飛騨沢を登っている時に、ずっと見えていた笠ヶ岳。

2年前の黒部五郎縦走の時も、大きな山様を見せてくれた笠ヶ岳。

ここ最近、この山の存在が大きくなっていた。

笠ヶ岳へ登るには大きく2ルートあるが、その中でも急勾配で知られる

笠新道をテント装備を担いで登りたくなった。

今回はいつもの沢登り仲間をお誘いしての北アルプス行き。

休みに都合で1泊2日しかとれないが、そんな中でご一緒してくれたのは、

ゆずさん、ゆぅ☆さん、ゴマさん、アベくんの健脚揃いの4人と私。

笠新道は早月尾根よりも急こう配とも言われるが、

このメンバーならテント装備を担いで登るには最強のメンバーだ。




7月19日深夜、大阪を出発した我がテカポ号。

翌朝AM4:00に新穂高温泉に到着。

新穂高無料駐車場へ車を入れようとするが、あいにくの満車・・・・

さすがに3連休の二日目ではここの駐車場は空いていないか。

しかたなく、鍋平の無料駐車場へ。



一睡もすることなく準備を始めことになる。

AM5:15 鍋平を出発し、まずは新穂高温泉まで40分近くの歩きとなってしまった。

登山指導センターで登山届を提出し、ザック等の最終チェック。

AM6:00 新穂高温泉出発~











左俣林道を1時間少し歩き、笠新道口に着いた。











さあ、ここからが辛い登りの始まりだ。

杓子平まで4:20、さらに抜戸岳稜線まで2:00のコースタイムだ。

笠新道の登りは予想通りの急こう配。











わずかながらジグを切りながら登っていくので、

幾分は足の負担も少ないが、やはりキツイ登りには変わりない。

ペース配分を十分に考えながら登るのが最大の攻略ポイントだろう。

森林限界を越え、高山植物が疲れた気持ちを蘇らせてくれる。


ササユリ










キヌガサソウ









シナノキンバイ










カラマツソウ









幸い、曇り空なので、汗も少ない、体の疲労も抑えられたようだ。











コースタイム通りの4時間少しで杓子平へ。

生憎、ガスに煙るカール地形だが、穏やかな景色に心が和む。













抜戸岳への最後の急登。












勾配がキツイ・・・










おまけに雨まで降ってきた。


しかし、稜線へと辿り着いた瞬間、ガスが晴れ、

笠ヶ岳の均整のとれた姿が見えた。









感動の瞬間。




あと1時間、そうすればテント場だ。













でも、疲弊しきった体にはこの1時間が遠かった。

緩やかにアップダウンを繰り返す縦走路に足が重い。





PM4:00 ようやくテント場に到着。

思ったよりもテントが少ないなぁ~って思ったのである。

やはりあの急勾配をテント装備を担いで登る人は少ないのかな。

小屋にてテント場料とビール代を支払い、まずはテント設営だ。

そして、待ちに待った祝杯の瞬間。

5人も集まると、皆さんのザックから色んな食材が出てきますよ~










キュウリの浅漬け、ソーセージ、ベーコン、イカのオイル漬け・・・

もうこれだけでお腹いっぱいになってしまった。

こういうのがソロとは違う楽しみだな。

その後もお互いの食材をアテにビール、ワイン、ウイスキーと

すっかりと酔っぱらってしまったようだ。

寝る前、小屋にトイレへサンダル履きで行ってしまい、

千鳥足で雪渓をトラバースしたもんだから、靴下がびしょびしょに。



明日への天気を期待して、シュラフへもぐりこむ・・・・

お酒と睡眠不足で完全熟睡~







翌日AM2:00

見上げる空には無数の星。

生憎、三日月が出ているので見える星の数は少ないが、

今日一日の好天を予感させる。









ご来光と百名山の山頂を踏み為に、笠ヶ岳へ。

そこから見える景色は、もう最高の景色。



ご来光








槍ヶ岳のすぐ左から登る太陽。

湧き上る雲海をオレンジに染めあげ、まるで生き物のように槍の穂先を

覆ったり、滑るように流れていく。












8月11日、笠ヶ岳の山頂からはダイヤモンド槍が見れるのだそうだ。

そう、8月11日といえば再来年からは「山の日」

これはきっと、笠ヶ岳山頂はこれからは賑わうだろうな。

振り返ると、「影笠」の大きな三角の影。










南には乗鞍岳と御嶽山。











北を望めば黒部五郎岳と薬師岳、遥か遠くに剱岳が一望だ。











デジイチのレンズを絞り込めば、光を増した太陽が光芒に滲む。















いつまでも眺めていたい光景。

槍穂高の稜線が美し過ぎるのである・・・・

しかし降りなければならない。

名残惜しいが、山頂を後にする。












ザックを背負い、北アルプスの山並みを眺めながらの稜線歩き。

前を行く仲間を被写体にカメラに納める。












杓子平への急勾配を下る。

振り返る景色ともしばらくお別れだ。











そして、最後の笠新道の下り。












3時間のコースタイムだが、とても長く感じたのは、私だけだろうか・・・

それでもほぼ、コースタイム通りに無事下山。


林道を早足で歩き、新穂高ロープウェイに乗り込み鍋平へ。

車を回収し、仲間が待つ新穂高無料駐車場へ。

平湯温泉で2日間の汗を流して、至福のひととき。

去りがたい想いを断ち切り、大阪へとアクセルを踏むのであった。



久しぶりに山の仲間と登った北アルプス。

テントを背負い、ともに汗を流し、

登り切った苦労を分かち合う時間が大好きだ。

いつものソロとは違う感動がある。

いつもとは違う楽しみがある。

最高の二日間であった。

同行してくれた仲間に感謝!!


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