比良・八池谷は攻めるほど面白い沢だった

Tekapo

2014年09月09日 16:59

比良・八池谷で残暑の沢登り










続きの前にこちらをクリックお願いしま~す



比良の有数の名渓と言われる八池谷。

沢1級とガイド本にはあるが、遡行図には幾重なる滝が連続しており、

一度は行ってみたいと思っていたが、今回ようやく遡ることが出来た。





この日は当初、大峰の沢に行く予定だったが、前日の大雨の増水と

天候の回復が午後になるという天気予報であった。

このまま中止いうのはもったいないと、朝からの晴天が見込まれた

比良の沢へ行先を転じたのであった。






この沢は遊歩道があり、滝の巻き道には随所に梯子やステップがある。

なので当初は観光沢だと思っていた。

しかし、HPなどを検索していると、

核心部である空戸の滝のゴジュル帯を巻かずに突破することで、

その難易度は2級程度になるという。

これは楽しみが膨らむというもの。







高島市のガリバー青少年村の登山者用駐車場に

AM9:00集合。











今日のメンバーは、ゴマさん、paraisoくん、ふじもっちゃん、

そして私の計4名。


キャンプ場を抜けて魚止めの滝手間から入渓。












八池谷の通常の水量を知らないので推測ではあるが、

昨日の気象庁アメダスのこの一帯の降水量を考えると

だいぶ増水していると思われた。

しかし、水温はそれほど低くなく、水の濁りもほとんどないようだ。

大峰の冷たい水から考えるとその違いは歴然としている。












魚止めノ滝6mが見えてきた。















かなりの水量が勢いよく落ちていく滝の左手を

気持ちよく登っていく。










ホールドも多く、無理なく登っていける。

この一帯は花崗岩も多く、コケも水際には少ないので

沢シューズのフリクションがとてもよく効く。

水で磨かれた花崗岩でもフェルトソールがピタリと吸い付くのである。








遊歩道が滝の近くに降りてくる箇所では、

こんなステップもあったりして、つい使ってしまうことも・・・












障子ノ滝 まずまずの迫力。





この滝も左手を登っていく。








そして本日の核心部である空戸ノ滝・ゴルジュ帯にやってきた。

8m滝、7m滝、6m斜とゴルジュの中に滝が連続している。


まずは、取りつき。



photo by fujimochan

水量の多さに、体が流されそうになるので、素早くサポートしながらパス。





8m滝を登る。




滝の左手をクリア。










次に7m滝。













ゴルジュの岩壁に反響して滝の音が増しているようだ。

ロープを出して、確保OKの合図の声もほとんど聞き取れない。










最後の6m斜滝。









水量が少なければ滝落ち口まで泳いでいって、

左岸を登り上がれそうなのだが、

今日のこの水流では負けてしまいそう。

釜の左手前の壁をロープで確保しながら

巻いていく。













大摺鉢に到着。










ここで登山道が渡渉している。

真夏ならば、キャラリーが多いそうであるが、

今日は我々4人の貸切状態。

気持ちいいシャワー状態で越えていく。













屏風ノ滝がこの深い渕の奥にあるようだ。











photo by paraiso-kun




ガイド本には巻きとあるので、素直に登山道へ。

巻道から屏風ノ滝の全貌が。






確かに直登は我々の装備、技術ではムリっぽいかな。








次なる滝、貴船ノ滝30m










この沢一番の大滝。

飛沫と共に涼風が吹き渡って、なんとも気持ちいい。

もちろん巻きであるが、左岸に見える梯子があるので、

なんともラクチンな巻きなのである。

これだけの大滝をこうも簡単に安全に巻けるのはありがたいもんです。









七遍返しの滝の下にある10m滝。

ガイド本では直登となっている。

上部にチョックストーンがあり、

それを越えて行けそうなルートが見つからない。






しかし、滝の落ち口直下から見上げると・・・





ありました!

チョックストーンの下を潜るように抜けていくルートが。









ホールドもまずまずあり、ロープを出せば全員登って行けそうだ。

それでもなかなかの緊張感。



photo by fujimocha




滝の落水に打たれながら、ホールドを探り、

チョックストーンの隙間を抜けていく。










七遍返しノ滝は楽しそうな12m斜滝。








ロープなしでも楽々と。












時には流木を渡りながら。













沢の水に綺麗に磨かれた3本の溝。













斜瀑4段7m。

水量が多い~ シャワーで登るも息が辛い~














深い釜をヘツッて、

滝右手をスルっと登ります。













まぼろしの滝。







ちょっと奥に隠れたように落ちているので

こんな名前があるのかな。











滝壺から生えているかのような流木。

なんとも奇妙な光景だ。












いよいよ遡行も終盤。

小さな滝が続くも飽きさせません。



photo by paraiso-kun









褶曲した岩の縞模様が綺麗な滝。













PM2:10

広谷で再び登山道の渡渉ポイントに到着。

ここで遡行打ち切り。

あとは快適な下山ルートを辿り、ガリバー青少年村へ。








この日は沢ではだれとも出会わなかった。

広谷で単独の登山者に出会ったのみ。

人気の比良の沢で貸切状態の沢登り。

結局大きく巻いた滝は貴船ノ滝、屏風ノ滝のみ。





空戸ノゴジュル帯を突破すればなんとも楽しい沢登りであった。

沢一帯は広葉樹も多く、巻き道・登山道がしっかりとしているので、

秋の紅葉シーズンでも楽しめそうな感じ。

もちろん真夏のシャワークライミング時期もまた来たいもんだ。

また、楽しい沢発見!!です。



あなたにおススメの記事
関連記事