今冬の大峰は本当に雪が少ないようだ。
標高1700mを越える稲村ヶ岳、弥山、山上ヶ岳などのレポを見てみても
ラッセルに苦労したという記事はほとんどないのである。
「新雪ラッセル」大好き人間である私には、新たなる降雪が欲しいところである。
そして2月の連休前、待望の寒波がやってきた。
果たして大峰山系にたっぷりの雪を降らせてくれたであろうか。
新雪に心躍る休日前を過ごしながら、ザックにはスノーシューもセットし装備万全。
心構えも十分であったのだが・・・・
2月10日、AM5:00 近鉄大和八木駅にお迎えに上がったのは沢ラーのゆずさん。
前回の明神平に引き続き、ご一緒いただいくことが出来た。
AM6:20 登山口である母公堂に到着、ここの駐車場は5~6台で一杯になるので
今回は早朝からの出撃であったが、我が車が2台目だった。
それでも続々と後続の車がやって来て、あっという間に駐車場は満車に。
AM6:50 母公堂出発
最初の杉林はうっすら雪が被っている程度。
ウォーミングアップを兼ねてゆっくりと登行だ。
今日のルートはこちら
AM7:50 法力峠
廃小屋を過ぎ、南斜面のトラバースルートに入ると
ご覧のように全く雪がない
雪が残っている箇所は融解・凍結しており、途中からアイゼン装着した。
今日のマンモスくん
雪が多いとルートが雪に埋まり通行困難状態になるこの辺りもこんな状態
大した緊張を強いられることなく通過
標高が上がるにつれて徐々に雪も増えてくるも、例年の積雪量には程遠い様子。
AM9:20 稲村小屋到着
軽い休憩後、まずは大日山を目指すことに。
緩やかな尾根沿いを登っていくが、トレースはしっかりと残っており、
どうやら山頂付近も前日までの寒波ではほとんど雪が増えなかったようだ。
いつもならラッセルに苦労を強いられるこの辺りも夏道で楽々クリアとなる。
そして「大日のトラバース」
なんとここまでもが見事なトレースが出来上がっており、一般ルートと化していた。
photo by yuzu-san
ピッケル装備で挑んだ「大日のトラバース」であったがなんだか拍子抜けだった。
ここでも今年の雪の少なさを物語っているようだ。
大日キレットから大日山を目指す。
雪が積もっていると難所と化す鉄の階段にも雪がなく、難なくクリア
photo by yuzu-san
AM10:15 大日山 登頂
冬の大日山は3回目だが、こんなに楽に登れたのは初めてだ。
大日山から見た稲村ヶ岳
再びキレットに降り立つ。
ここから見るキレットの景色は迫力もんだ。
キレットから夏道を外れ、宝剣探しへと冬道に入ろうとするが・・・
雪の少なさにシャクナゲのヤブを越えていけない。
しかたなくしばらく夏道を辿り、頃合いを見つけて尾根筋へと駆け上がっていく。
冬道は尾根沿いのため、強風によりトレースが消えており、ようやくノントレースを踏むことになった。
あまり西側にルートを取るとキレット側に落ちてしまうので注意が必要だ。
ゆずさんの事前情報を元に目印となる枯れ杉を探す。
そして、ついに発見 「稲村の宝剣」 だ。
photo by yuzu-san
そして新たな発見、大日の絶景ポイントを見つけた。
ここから見る大日山のその形の美しさにしばし感動~!!
冬道をそのまま駆け上がり、
AM11:10 稲村ヶ岳1726m 登頂となった。
山頂からの展望もすこぶる良い。
弥山方面
大普賢岳方面
山頂での景色を堪能したあと、夏道にて下山。
辺り一面に広がる美しい霧氷に囲まれての撮影タイムが始まるのである。
大日のキレットに戻ってきた
photo by yuzu-san
その後も撮影タイムは続く~
AM12:30 稲村小屋にてランチタイム
帰り道でも美しい景色になかなか足が前に進みません
PM3:20 ようやく母公堂到着
歩荷に終わったスノーシューの重さで肩が凝ったけれでも、
霧氷の素晴らしさと最高の天気にご満悦の一日であった。
そして早朝からの出撃に付き合っていただいたゆずさんと、
洞川温泉にて冷え切った体を癒し、無事帰途についたのであった。
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