荒島岳BCはカリカリバーンとヤブだらけ 金沢出張中~

Tekapo

2014年03月18日 20:07

金沢出張中の山行第一弾は福井県の百名山・荒島岳でした。








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3月初より金沢に出張中となり、

ようやく休みが取れて山スキーに行けることになった3月16日。

しかし、今年の北陸は雪が少ないようで、選択肢に頭を悩ます。

今日の天気は午後からは低気圧通過により雨模様の予報。

午前中が勝負と見た。

さらに気温がやや高く、雪崩注意報も出ている状況。

そこで選んだ山は百名山でもある福井県の荒島岳1523m。

勝原スキー場跡からの標高差は1200mあるが、アプローチがよく、一気に標高を稼いでいくので、

短時間で登れるだろうということで今回選択とした。

コースは全て尾根沿いなので、雪崩の心配も少ないだろう。










昼前には雨が降り出る天気予報を見通しAM5:00スタート。

駐車場にあるトイレ(使用不可)横の電話BOX内で登山届を提出し、

雪のないスキー場跡をスキーを担いで歩き出す。














満月近い月の明かりを期待していたが、生憎のくもり空。

ヘッドライトを点けながら真っ暗なスキー場跡を登っていく。

ゲレンデ中腹辺りからようやく雪がつながってきた。














ゲレンデトップでスキーを履き、小休止。

振り返る景色の中に、野伏ヶ岳だろうか、曇り空の下にかすかに望めた。















ここから先は見事なブナの森。












豊かな森の様相に百名山であることに納得するのであった。

これは新緑や紅葉も綺麗だろうな。

また違う季節に来てみたいものだ。






「ととろの木」を発見。時間の流れを感じさせる風格がある。












薄っすらと積もった雪の下はカリカリに凍結している。

でも気温はさほど低くないので、スキーアイゼン(クトー)がよく効く。
















見上げると前荒島岳が木々の間から顔を覗かせてくれた。













夏道はシャクナゲ平を経由して小荒島岳との分岐になっているが、

山スキーの機動力を生かして、シャクナゲ平には登らずに、

「もちがかべ」下のコルまでノートレースの斜面をトラバースしていく。
















コルに到着、ここからがこのコースの最大の難所だ。










夏道は鎖場があるようが、積雪期の今は急な雪壁があるのみ。

シール登高でチャレンジしてみるが、カリカリの斜面に敢え無く断念。

スキー板を担いで、昨年末に買ったスキーブーツ用のアルミアイゼンを初装着。








その重量は350gなので、ほとんど重さを感じないのがGOOD!!

ワンタッチ装着だが、スキーブーツにガッチリと取付出来るので安心感十分。

しかし、スキー板5kgを担いだザックが重たい~

おまけに枝に引っかかったりして、なんとも登りにくい。















ようやく「もちがかべ」をクリアして、振り返ると眼下にはシャクナゲ平とその先には小荒島岳。














ここから先は木々も少なくなり、森林限界を越えた雪山を思わせる光景が広がっている。

稜線に見事な雪庇が発達しているルートを登っていく。


















登りながら滑り降りるルートを探すが、なかなか楽しめそうな斜面がないなぁ~














南には能郷白山だろうか、真っ白い山塊が望める。













いくつかの偽ピークにくじけそうになりながらもAM9:05 荒島岳山頂到着。












山頂を示す標柱は頭をわずかに覗かせるだけ。












展望を期待していたが、山頂付近がガスに覆われてきた。













雨が近いようだ、早く降りよう~

休憩もそこそこにシールを剥がし、ビンディングを滑降モードに。

ブーツのバックルを締め、ヘルメット、ゴーグルを装着。

滑降開始だ。









出だしはカリカリバーンながらも中級斜面なのでまずまずの滑りが出来た。

しかし雪庇を踏み抜かないようにターンの幅を小さくして滑っていかなくてはならない。











もちがかべ上部にやってきた。最初は西側斜面を滑ってトラバース気味にいくが、

ヤブが多く、逃げれない。

結局は登高ルートをスキーを担いでピッケルで斜面を下りていくことにした。













シャクナゲ平を少し降りた箇所で一息つこうと、コーヒータイム。








脚も結構疲労しているので、休息だ。

静かなブナの森を眺めながらのひと時。

ゆっくりとした時間、自分だけの時間が過ぎていく。











休憩後、登高時にチェックしていた谷を滑り下りる。

ヤブが少なく、気持ちいいターンを雪面に刻んでいく。










高度差100mほどであったが、今日一番の斜面に満足。

この一瞬に出会えたことで今日一日の辛い登りも忘れられる。












しかしここからが大変だった。

谷から正規ルートに復帰するのに時間がかかった。

結局は標高差100mほどをスキーを脱いで登り返しことに。







復帰後は深いヤブにまともに滑ることもできず、

尾根沿いの夏道を横滑り状態でなんとか下っていくしかない。

ようやくゲレンデトップにやってきた。









ここから少しだけはまともに滑れそうだ。

朝に比べたら適度に雪も緩み、ザラメ雪のような雪質  これだけでも満足です!!










ゲレンデ中間部からは再びスキーを担いで無事下山。


















今年の北陸の小雪は荒島岳でも同じだったようだ。

厳冬期の積雪でもヤブが完全に隠れなかったようで、山スキーにはいい状態ではなかった。





今度は雪の多い時を狙って、荒島岳山頂からの橋架谷や

小荒島岳北側の一のカラ谷を滑ってみたいもんだ。

そして山頂からぜひ白山を眺めてみたいと思った。


今日の装備です。






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