11月16日
北陸・石川県に長期出張中の身分である私。
うまい具合に日曜日の休みが取れ、さらに天候は晴れ!!
寒波の後の見事なタイミングで日曜&晴れの最高の条件だ。
狙いは立山か、白山か・・・
しかし立山は前日までの降雪により高原バスの運行が危ぶまれる。
そうなれば白山しかない・・・行先は決まった。
でも白山は初めてなのである。
今年の秋に紅葉をあてに行く予定だったが
台風の影響により中止となった。
ルートや地形はだいたい頭に入っているので
なんとかなるか・・・
羽咋市のレオパレスをAM2:00出発。
降る雨も次第に弱くなり、市ノ瀬に着く頃には
予想通り晴れ間から星が覗いていた。
AM4:30 一ノ瀬ゲートを通過。
ここからは1時間半の林道歩きだ。
最初のヘアピンを幾度か通過すると、
シールで歩けるほどの積雪になってきた。
空を見上げると満天の星~
予想以上の好天になるかな。
AM6:00 東の空が白んできたころ、別当出合に到着。
ここからは砂防新道を行くのだが、
最初の難関、吊り橋がある。
なにが怖いって、床板が数日前に撤去されているので、
幅10センチほどの鉄骨の上を渡っていかなくてはいけない。
しかも積雪のおまけつき。
高所恐怖症ではないけれど、なかなかの緊張感。
足元を見ながら渡って行くが、どうしても川底が見えてしまう。
目の焦点をなるべく足元に合わせていくしかない。
ようやく渡りきった。
ここからは夏道をトレースしていく。
過去の記録を見るとこの時期のこの辺りは
スキーを担いでいるようだが、今日は積雪もたっぷりなので、
シール登高のトレースがついている。
先行者は3人か。
あとでわかったが、その3人は石川の山スキーの達人、
YASUHIRO先生達だったのである。
完璧なトレースをいただきながら、シール登高をするが、
さすがは先生たち、かなりの急こう配でもシール登高を
していくので、後続の私は四苦八苦してしまう。
短いピッチでキックターンを繰り返すトレース。
達人たちのトレースについていけない自分・・・
まだまだ自分の未熟さを感じるのであった。
AM7:25 ようやく中飯場に着いた。
しかしここに来るまでに後続の山スキーヤーに6人抜かれ、
なんと最後尾になってしまったのである。
さすが、この時期のこのタイミングで
白山バックカントリーに滑るにくる方たちは皆さん達人なのであります。
まだまだ初心者の、しかも白山は初めての私には
身分不相応なのであろうか・・・そんな思いが何度も頭をよぎる。
しかし、この好天。
真っ青な空と純白の樹氷。
もっと登って最高の景色を見てみたい。
攣りそうになる脚をなんとか持ち上げ、急こう配のトレースを辿る。
次第に周囲の景色は霧氷の化粧したモンスターに囲まれてきた。
AM9:10 甚之助避難小屋に到着。
甚之助避難小屋から見上げる景色は高山の雪景色そのものだ。
エコーラインへ登り上げるトレース。
しかし、またしてもシールが滑ってしまう。
しかたなくスキーを外すが、ツボ足では股下まで雪に埋まってしまう。
ダメだ・・・雪が深すぎて、スキーじゃないととてもじゃないが登れない。
なんとかしてシールで登っていくしかないのである。
休憩を取り足の回復を図り、再度登高に挑む。
ここで早くも滑り下りてくる3人の人影。
この方たちがYASUHIRO先生達であった。
あっという間の通過に、トレースのお礼を言う間もなかった・・・
なんとかエコーラインの稜線に登り上げた。
南龍山荘越しに見えた、真っ白に冠雪した御嶽山
弥陀ヶ原から見た別山の雄大な姿。
遠くには真っ白に冠雪した御嶽山、乗鞍岳が望めた。
良かった、ここまで来れて・・・
この景色が見れただけでも幸せだ。
刻々と迫る時間。
タイムリミットを11:45と決めた。
それまで登って、そこでランチ&休憩としよう。
11:45 タイムリミットがきた。
GPSを確認すると室堂は目の前。
山頂までも標高差300mほどだが今日は諦めよう。
別山を眺めながらランチタイム。
この景色が見たかった。
山頂からではないけれど、
この景色はここまで登った者にしか見れないのだから。
AM12:25 スキーを履き、ブーツを滑降モードにチェンジ。
いよいよ滑降開始だ。
山頂から滑り降りてきた山スキーヤーが早くも追いついてきた。
別山をバックに気持ちいい滑り。
雪は少しモナカで重たいが、絶景を眺めながらの滑りで
気分は最高である。
あっという間に甚之助避難小屋まで下りてきた。
ここからは砂防新道を夏道沿いに滑って降りていく。
ヤブが多く、木に衝突しないように注意しながら滑っていく。
足がヘロヘロになってきた。
集中力もなくなっていく。
前後して他の山スキーヤーも降りてくるので、
間隔を取りながら滑っていく。
中飯場からはさらに急こう配なので、
ここからはスキーを担いで降りていく。
吊り橋にやってきた。
鉄骨上の雪もだいぶ融けて、行きよりは歩きやすくなったかな。
でも脚の疲労は極限状態。
慎重に足を運び、吊り橋を渡っていく。
ようやく別当出合に到着。
ここまでくればもう安心だ。数時間ぶりにザックを下す。
別当出合からは林道を滑っていく。
まだ路面には十分な積雪があるので、一気に滑っていけそうだ。
1時間半かけて登ってきた林道を、スキーで15分ほど滑り、
その後は板を担いで25分。
PM3:45 一ノ瀬到着。
到着した時点で脚は限界に近かった・・・
今回のBCスキーで色んな問題点が見えてきた。
まずは体力アップ。
そしてシール登高の技量アップ。
そして体力不足を補うためにスキー&ビンディングの軽量化。
失敗と楽しみ、BCの魅力は尽きません。
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