初秋の熊野詣で

Tekapo

2014年09月15日 22:46

初秋の9月14日 熊野の地は穏やかな青空に覆われていました。







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今年の9月は残暑も厳しくなく、

めっきりと朝晩の涼しさに進みゆく秋を感じる今日この頃。

久しぶりのカメラ撮りのネタを探してネットを巡っていると、

目に留まった「丸山千枚田の稲刈り」の文字。

よし、決まった。

熊野に行こう。今日は奥様を誘って南紀ドライブです。

熊野へは昨年の5月GW以来の訪問だ。






大和高田バイパスを橿原で降りて、R169を南下。

途中で本薬師寺跡に寄り道。

この時期、ホテイアオイが見頃なのだ。


















夜露に濡れる花弁が朝日に照らされる様がなんとも美しい












さらにR169に車を走らせ、南下する。

丸山千枚田に着いた。

ここは、日本の棚田百選にも選ばれた紀和町丸山地区の山の斜面に幾重にも描かれた棚田。

その昔には2,240枚あったとされており、永い時を経て現存する日本の宝。

しかしながら、昭和50年代以降、過疎・高齢化の波を受けるなどして、

平成5年には530枚までに減ってしまったそうだ。

自分達の世代で、この貴重な財産を失うのは惜しいという地元の人々の強い思いがあり、

平成5年から千枚田の保全の活動が始まり、

地域の人達で結成した「丸山千枚田保存会」をはじめ、

それを応援する人達の努力により、現在は1,340枚まで復元されているそうだ。

この日は この貴重な文化遺産を守り、後世に残し伝えていくことに賛同したオーナーたちによる

稲刈りの日なのでした。





丸山千枚田を見渡せる唯一のポイントへ。








幾重もの畔のカーブ その数だけ先人の苦労があるのでしょう。










今年の出来栄えはどうですか、かかしさん








自分たちで育てたお米はきっと美味しいことでしょう。








稲刈りの風景には彼岸花も欠かせません。












車は熊野川(北山川)を渡り、しばらくは川を見下ろすように進んでいく。

やがて見える景色。

私のお気に入りの場所です。






ここは「竹筒」という場所。

北上していた流れがここで180度向きを変えて流れていきます。

この写真は11mmの広角レンズで撮影です。

ちなみにトップ写真は18mmで撮った左右の写真2枚を合成しています。









車は「田戸」の瀞八丁へ。











今日の目当ては「瀞ホテル」


















熊野川でカヌーをするようになって、常に意識の下にあった「瀞ホテル」

瀞八丁を見下ろす最高の地に建っており、

映画「千と千尋の神隠し」に出てくるような建物は

築100年以上になるそうです。






カヌーを始めて9年。

しかし、この建物はその時からすでに休業中でありました。

ホテルのご主人が急病で亡くなられ、昨年までそのままの状態でありました。

そこへ2年前の熊野地方を襲った大洪水。

平成24年9月3日、あの日、熊野川の水位はホテルの石垣のすぐ下まで水位が迫り、

一部の倉庫は流失したそうですが、ホテルの建物は大きな被害はなかったのが不幸中の幸いでしょうか。

それから始まった熊野の復興。

大阪で働いておられた息子さんがこの災害をきっかけに

このホテルの再建を決意されたそうです。











そして昨年6月。

まずは喫茶軽食のみですが、数年ぶりにあの瀞ホテルが再営業されたのです。









初めて入る瀞ホテル。

期待感にワクワクする瞬間。

通された予約していた席は、窓際の瀞峡が見渡せる特等席。











建物内部の作りは昭和初期のまま。










そこから眺める景色は、今まで見慣れていた瀞峡とは違った風景がありました。










地元の野菜を中心としたランチをいただきま~す













ランチ後、ご主人にお断りして、他の部屋を見せていただきました。

なんと地下?もあったんです。

そこはギャラリーとなってました。











昭和初期の熊野川を往来していた

プロペラ船と瀞ホテルが写った写真や絵ハガキなどが展示されており、

昔の瀞八丁の様子が伺えます。












2階へと登って行きます。

素敵な回廊があり、昔は宿泊客がここから瀞峡を眺めていたんでしょうね。





















憧れであった瀞ホテルを満喫しました。

その後、温泉へと向かいます。

熊野のお気にいり温泉は「湯の口温泉」

ひなびた風情があり、湯治場として現在も営業されている温泉です。

この人気の秘訣がもう一つ。














鉱山があった当時の名残であるトロッコを観光用に再利用して、

小川口から湯の口温泉まで10分ほどで温泉客を運んでいます。



そんな温泉を満喫し、今回の熊野詣では終わったのでありました。


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