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2013年07月02日

超大スケール 大台ケ原・シオカラ谷沢登り

シオカラ谷に降り立った瞬間、とてつもなく深く大きな谷に、身震いした。


超大スケール 大台ケ原・シオカラ谷沢登り








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大台ケ原は日本随一の降水量を誇る百名山のひとつ。

その山域の奈良県側の谷を流れる東の川は、名勝地・大蛇嵓からも望めるように

両岸が切り立った断崖で囲まれている。





そんな東の川上流部には、自然の造形美が素晴らしい落差180mの西の滝、

日本滝百選でもあり落差250mを誇る中の滝という2本の滝があり、

そこから今回沢登りを企んだシオカラ谷も分岐しているのである。






大台ケ原ドライブウェイ某所で前泊し、翌朝6月30日の大台ケ原駐車場にやってきたのは、

いつもの沢メンバーである、ゆずさん、ゆぅ☆さん、ルーシーさん、ゆっちさん、

そして今回初沢登りであるホーリーさん&メグさん、そして私テカポの7名だ。






ホーリーさん&メグさんは私のカヌー仲間であるが、最近はボルダリングも楽しんでおられ、

昨年あたりから沢登りもしてみたい~ということで、今回初セッションとなったのである。

シオカラ谷は沢難易度2級+。

普通ならば沢初心者をシオカラ谷へお誘いするなんてことは

企画者としては無謀であろう。

しかし、そこはボルダリング経験者ということで、もしかしたら岩を登るセンスは

私よりも遥かに上かもしれない・・・・ということで、シオカラ谷をチョイスした。







私自身、シオカラ谷を登ったのは過去に2回。

遥か25年前の学生時代と、さらにその昔の中学2年生の時なので、

滝の様子やコース取りなんて全く記憶にないのであるが・・・なんとかなるでしょう~。










AM7:15 駐車場出発。



まずはシオカラ谷吊り橋から滝見尾根を目指す。










滝見尾根は標高差550mを一気に下っていくので、沢シューズではなく、

アプローチシューズを履いて歩き出す。

シオカラ谷吊り橋を渡り、尾根に登り返す手間に滝見尾根へ至る廃道の入口があるが、

ここから下っていくとミスコースが多いようなので、一旦滝見尾根まで上がり、

そこから忠実に尾根筋を下っていくことに。






比較的見通しのよい尾根筋なので、地図とコンパスを確実に使えばミスコースすることはない。

しばらくすると右手後ろから正規の滝見尾根ルートと合流。

ここからははっきりとした踏み跡を辿る。

時折木々の隙間から見える西の滝、東の滝にテンションが上がる。

尾根道が徐々に痩せて激下りとなってきた。

廻りは笹が生い茂り、次第にルートがわかりにくくなる。

突然、視界が開け目の前には西の滝と中の滝の雄姿が。


超大スケール 大台ケ原・シオカラ谷沢登り












超大スケール 大台ケ原・シオカラ谷沢登り








交代しながら写真に納める。

さらに激下りは続き、あともう少しで沢に降り立つ直前、

足元が切り立った岸壁の上にあった。




降りれない・・・・







突然ルートが消えたのである。

どこかでミスコースしたか。




少し引き返し探すと、右手に笹薮に隠れたようにルートを発見出来た。

残置ロープを伝い、AM9:30ようやく沢に降り立つ。







目の前にある景色、それは圧倒的な滝の迫力。


超大スケール 大台ケ原・シオカラ谷沢登り











さらに周囲の覆いかぶさる岩壁に、舞い上がった高揚感が押し潰されそうになる。

そして身震いさえ覚えてきた。





過去に見た景色なのに、恐れもしない若い頃とは違う今は、押し潰されないように

精一杯のテンションを持ち続けなくてはならない。







沢シューズに履き替え、ハーネス、ヘルメットを装着する。


超大スケール 大台ケ原・シオカラ谷沢登り










ここからいよいよシオカラ谷へ突入だ。

いつの間にか雨が降り出していたが、もうそんなことは全く気にならない。




シオカラ谷入口は2~3階建ての家程もある巨岩がゴロゴロしている。


超大スケール 大台ケ原・シオカラ谷沢登り


photo by you-san









そんな岩を登り、時には潜るようにしてルートを見出していく。

振り返ると西の滝の屈曲部が少し見えるようになってきた。


超大スケール 大台ケ原・シオカラ谷沢登り








超大スケール 大台ケ原・シオカラ谷沢登り










それにしても少し登っただけでもこれだけの高度感だ。

こんなスケールの谷は近畿ではここだけだろう。さすがは大台ケ原だ。








淵の奥の岩を越えていく私。滝の水量は多いようだ。


超大スケール 大台ケ原・シオカラ谷沢登り


photo by you-san











そして最初の難関、ゴルジュ帯。


超大スケール 大台ケ原・シオカラ谷沢登り











沢ルート100選ではこのゴルジュは巻いているが、

奥に見えるチョックストーンの右側をずり上がれば越えていけるらしい。

しばしルートを模索中~


超大スケール 大台ケ原・シオカラ谷沢登り


photo by yuzu-san










ロープを出して、トップで登っていく。やはり右側なら登れそうだ。

小さなバンドまで登り、ホーリーさんも続いて登ってもらった。

そして二人体制で女子チームをサポート。

プルージックやゴボウで全員クリア~ 
 
いい調子だ。皆のスキルが揃っているのが楽しく思う瞬間だ。










大岩のテラスでの1枚。


超大スケール 大台ケ原・シオカラ谷沢登り








雨にもめげず、皆テンションは高いぞ~!!

ホーリー&メグさんもいい調子のようです。











沢に転がる大岩は人の大きさと比較すれば、よくわかる。


超大スケール 大台ケ原・シオカラ谷沢登り


photo by you-san






超大スケール 大台ケ原・シオカラ谷沢登り


photo by you-san






こんなに大岩だらけでは登るところなんてあるの?って思ってしまうが、

よく探せば結構あるもんです。








沢は少し北向きに方向を変え、目の前には千石嵓が見えるはずなのだか・・・


超大スケール 大台ケ原・シオカラ谷沢登り










ガスで真っ白だ。微かにグレーの壁らしきのが見えるのみ。

この滝は13m滝。滝身左側をフリーで登って行ける。


超大スケール 大台ケ原・シオカラ谷沢登り







上から見ると高度感たっぷりだが、皆スイスイと・・・・











これだけ激登りしたのだから、お腹も減ってきた。

しかし依然、雨は降り続いたまま。とりあえず少しでも平な場所を探して

AM12:00ちょうど、なんとか木立の雨を凌げる場所でランチタイム。

それにしても寒い。ランチを食べている間も震えが止まらない。

じっとしていると寒いだけなので、ランチ後、早々の出発となってしまった。










まだまだ巨岩地帯は続く。

時には肩を踏み台替わりにしたり、ブリッジになったりしながら岩を越えていく。


超大スケール 大台ケ原・シオカラ谷沢登り


photo by yuzu-san








超大スケール 大台ケ原・シオカラ谷沢登り


photo by yuzu-san











これくらいの斜幕なら皆さんスイスイと・・・


超大スケール 大台ケ原・シオカラ谷沢登り


photo by you-san










PM1:30 高倉滝到着。


超大スケール 大台ケ原・シオカラ谷沢登り










美しい釜を従えた優しい感じの滝だ。

この滝は左岸を巻いていく。









幾つかの小さな滝を越え、

東の滝が見えてきた。


超大スケール 大台ケ原・シオカラ谷沢登り












この滝も左岸を巻くが、巻道の取付きがわからない。

ゆずさんが少し戻ったところかららしいということで、やっと発見。

しかしその巻道はガレ場の落石危険地帯。

慎重に登りながら、ロープで確保も取りながら、全員クリア。





登り切った先には滝見尾根への廃道が横切っており、

その廃道を辿りながら東の滝落ち口までいくことが出来る。


超大スケール 大台ケ原・シオカラ谷沢登り














その上は綺麗なナメ滝。たっぷりの水量に楽しい気持ちで登っていける。


超大スケール 大台ケ原・シオカラ谷沢登り












ナメ滝のある綺麗な光景


超大スケール 大台ケ原・シオカラ谷沢登り











ついに我慢しきれなくなったか、ゆずさん ダイビング~


超大スケール 大台ケ原・シオカラ谷沢登り










PM3:15 シオカラ谷吊り橋到着


超大スケール 大台ケ原・シオカラ谷沢登り










すっかりとハイキング客がいなくなった散策道を沢装備のまま歩きながら、

駐車場へと急ぐ。

PM3:45 大台ケ原駐車場へ戻ってきた。




行動時間8時間強であったが、それ以上に体力的には疲れた一日であった。

しかし、25年振りに見たシオカラ谷はその疲れを忘れさせてくれるほどの感動を与えてくれた。

沢に降り立った瞬間に身震いしていたのがウソのようだ。

久しぶりに味わう充実感。そんな感動と充実感を共有し合えた楽しい仲間と一日に感謝です。



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この記事へのコメント
テカポさんこんにちは、壮大な風景、巨岩の沢、凄い迫力ですね。
私も行きたかったー。 7月末、皆さんとの遂行、楽しみにしてます。
Posted by goma at 2013年07月03日 14:49
お疲れさまでした。
水量が多くて、西ノ滝も中ノ滝も迫力ありますね。
もっとも、高倉滝は水量が少なかったら直登できるんですが、この水量だとちょっと厳しい。
天気が良かったら、サマーコレクションに誰かが取り付いているのが見えたかもです。

次回コラボ楽しみにしています。
Posted by 山童子 at 2013年07月03日 22:39
テカポさん、本当にお世話になりました!!

壮大な景色の中を進む沢登りは、本当に圧巻でした。
太ももは、未だに筋肉痛ですが、めっちゃ楽しかったです。^^

最後のナメ滝は、本当にきれいで気持ち良かったですね。

写真もすごくキレイです。
次は、私も、もう少し写真撮影を楽しめる余裕があればいいなー。

是非、またご一緒してください!!
Posted by blomeg at 2013年07月03日 22:39
こんばんは^^

沢登り・・・凄い世界ですね!
こんな大岩がゴロゴロ転がっている景色、初めてみました!!
記事をハラハラと読みながら、知らない世界を疑似体験させていただきました。
きっと言葉では言い表せない達成感と満足感があるのでしょうね^^
お疲れさまでした!w
Posted by Joe mon at 2013年07月03日 22:56
こんばんは~!
日曜日はありがとうございました^^!

こちらは前鬼、神童子とご一緒させていただいた沢とはまた違った雰囲気で、
滝も岩もすごい迫力があって楽しかったですー♪
こんなに岩を登ったのも初めてでしたし、次の日は肩や腕にきてました^^;

tekapoさんは肩の方は大丈夫だったでしょうか~!!!
肩車は、ありがとうございました!(汗)

沢のレベルもご一緒するたびに上がってきているような・・・!
皆さん、スキルが高いので、私もおいてかれないように頑張りますので、
またよろしくお願いしますね^^
 
Posted by ゆぅ☆ at 2013年07月04日 01:36
gomaさん  今回はご一緒出来なくて、本当に残念でした。
あの絶景を一緒に見れなかったけれど、写真で少しはその雰囲気が
伺えましたでしょうか。

もうすぐ、梅雨明け?
そうすれば泳ぎ系の沢登りが待ってますねぇ~
Posted by Tekapo at 2013年07月04日 09:25
山童子さん  

梅雨の真っ最中でのシオカラ谷ということで、
天候にやきもきしましたが、水量たっぷりの西の滝、中の滝が
堪能できました。
やはりあの滝の迫力は感動ものです。

高倉滝、結構登られる方もいるようですね。
いつかはチャレンジ!!したいなぁ~

サマ-コレクション、あんな岩場を登るなんて、
凄いもんです。見ているだけで、びびってしまいそう。

真夏の沢コラボ 楽しみです~
Posted by Tekapo at 2013年07月04日 09:30
メグさん

もう、筋肉痛はだいぶ治まりました?
私は指先がカチカチになってます。

初沢登りが、シオカラ谷なんて、かなりの難易度でしたが、
ホーリーさん、メグさんの動きを見ていると、
さすがボルダリングをやっている足・手の動きだなと感心しました。
ホーリーさんもテンションが上がっているのが、嬉しかったです。
メグさんも最初抱いていた印象とはだいぶ変わりました?

もうすぐ梅雨明けかも?
お次は真夏の沢で泳ぎましょう~
Posted by Tekapo at 2013年07月04日 09:35
Joe monさん

大岩がゴロゴロ、さすがは日本最多雨地帯の大台ケ原の景色ですね。
山頂付近の準平原からこのシオカラ谷や西の滝、中の滝で一気に
崖となって落ち込んでいるので、これほどの地形が広がっているんでしょうね。
この景色は、恐らく近畿随一だと自負してます。

Joe monnさんが住んでおられる地域には、このような景色は
あるのでしょうか。
そちらの方では丹沢辺りが沢のメッカでしょうね。
これからの時期は沢登りが楽しいです。
Posted by Tekapo at 2013年07月04日 09:40
ゆぅ☆さん

肩の調子はッチリですよ~!
筋肉痛もようやく治まってきました。

今は皆様のブログアップを楽しみながら、余韻に浸ってます~

ゆぅ☆さんも、最後までテンションが続いた状態で最後まで
楽しんでおられましたね。さすがはトレラン女子だと思いました。
男の私でも、体の疲れは半端じゃなかったですもんね。

でも、あの景色は、忘れることが出来ないですね。
沢に降り立った時の四方を取り囲むようなあの岩壁、長大な滝!!
感動ですよね。
次はあの景色は秋の紅葉シーズンに見てみたい・・・ なんてね!

お次は泳ぎ沢でお会いできますでしょうか。
楽しみですね。
Posted by Tekapo at 2013年07月04日 09:48
うー、いーなー。寒かったみたいですね。7月楽しみです(^_^)
Posted by kappa at 2013年07月04日 20:54
kappaさん~

7月 行きましょう~

来週はもう梅雨明けしたみたいな天気だし、
沢が恋しいねぇ~
Posted by Tekapo at 2013年07月05日 22:29
遅くなりました~!

先日はお疲れ様でした。

最初に谷に降り立った時には正直、エライところに来てしまったな・・・
という感じでした。

いかしいざ登り始めればテンションもアップ!
壮大な景色の中、最高の沢登りを楽しむ事が出来ました。

やっぱり沢登りは最高におもしろい!!!

また何処かご一緒お願いいたしまーす!
Posted by ゆず at 2013年07月06日 20:30
ゆずさん、お返事遅くなりました

沢に降り立った瞬間、私もブルってしまいました。
さすが大台の沢は半端じゃない〜

ルートファインディングも苦労しましたが、
あれが沢登りの醍醐味でもありますね!
いよいよ梅雨も明けたようだし、沢での泳ぎが楽しくなりそうですね!
Posted by TekapoTekapo at 2013年07月08日 21:00
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